足しすぎないことで、時計はもっと自然に活きる

時計を主役にしたいと思うと、
つい何かを足したくなることがあります。
ジュエリーを増やす。
服に少し強さを足す。
靴や小物も、もう少し存在感のあるものにしたくなる。
けれど実際には、
時計をきれいに見せたい時ほど、足し算より引き算の方がうまくいくことがあります。
特に、エクスプローラーのような時計はそうです。
派手に主張する時計ではない。
けれど、静かに強さがある。
だからこそ、まわりを盛りすぎると、その良さがぼやけてしまいます。
たとえば、
アクセサリーを重ねすぎないこと。
服の色数を増やしすぎないこと。
シルエットを欲張りすぎないこと。
“全部頑張っている感じ”を出さないこと。
そうすると、時計の持つ静かな説得力が自然に出てきます。
良い時計を持っている人ほど、
「せっかくだから、もっと活かしたい」と思うものです。
その気持ちは自然です。
ただ、活かすというのは、
何かを足して目立たせることだけではありません。
むしろ、
時計以外の情報を少し整理することで、
結果として時計がいちばん自然に見えることがあります。
装いは、足せば足すほど良くなるものではありません。
引いた方が整う場面もあります。
FJW Atelier|装い設計では、
何を加えるかだけでなく、
何を減らすとその人らしく整うかも含めて考えます。
時計を活かしたい時、
まず見るべきなのは“次に何を買うか”ではなく、
今の装いの中で、少し引けるものがないかもしれません。
静かな時計には、静かな整え方があります。
そのバランスを見つけることが、装いを自然に上品に見せる近道だと考えています。
FJW Atelier|装い設計
磯村 充弘

